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メキシコ産「クステペック」自家焙煎レビュー

  • 投稿日:2020.04.29

本記事は、メキシコ産「クステペック」を家庭で焙煎し、味わった様子を紹介しています。自家焙煎や各国の珈琲豆の特徴を知りたいという方は、参考にしてみてください。尚、焙煎機は、ライソンのホームロースターRT-01を使用し、HARIO V60にてペーパードリップで淹れました。

メキシコ産「クステペック」の特徴

「クステペック」は、メキシコにあるクステペック渓谷に由来した、クステペック農園の名から来ています。標高1100~1200m付近で栽培されており、適度な降水量と湿度、高地特有の昼夜の寒暖差など、高品質なコーヒーを育む条件が揃っています。
また、収穫時期には雨がほとんど降らないため、十分に完熟したコーヒーチェリーを収穫することができ、その後もしっかり乾燥させるなど好条件が揃っている地域であり、高品質な豆が精製されています。

クステペックの生豆

焙煎手順

ハンドピックで欠点豆を取り除く

欠点豆というのは、通常の豆と異なった形や、色の黒い豆などを指します。
そういった欠点豆が混ざっていると、雑味が出たり、色が悪くなったりします。

焙煎前にハンドピックというほんのひと手間を加えるだけで、より美味しい自家焙煎珈琲を楽しむことができます。
ポイントは、普通の豆と見た目が違うかどうか。
直感的に選別していくと楽にできますよ。

手順とポイントを紹介します。

①暗めの場所に豆を広げて、三分割にする

②形や色の違う豆をピックアップする

※両手でリズムよくするとやりやすいです

※抜き取った豆です。

左から、ピーベリー・エレファントビーンズ/貝殻豆・虫食い豆/カビ豆

やはり、乾燥工程もしっかりとされているため、カビ豆は見当たりませんでした。
欠点豆は10%ぐらいでした。

※見落としもあるので、焙煎後に改めてハンドピックをすると尚良いです。

ホームロースターRT-01で焙煎する

焙煎は以下の手順で行います。
1.生豆の量を計る(40~60g)
2.生豆本体へ入れる
3.電源を入れ、MEDI or DARKを押す
(MEDIは酸味と苦みを味わえるハイロースト)
(DARKはコクと深い苦みを味わえるシティロースト)
4.約20分で焙煎→冷却完了
5.焙煎豆を取り出し、容器等へ

焙煎後、保存容器に移す前にザル等で薄皮(チャフ)を落とすと良いです。
薄皮(チャフ)は雑味や色味を落とす原因になるので、ある程度は除去しておきたいですね。
お好みによっては、少し残しておくのも良いと思います。

ザルに入れ、左右に振る。

ザルから落ちた薄皮(チャフ)

MEDI

DARK

焙煎後はとても良い香りが辺りを包み込みます。
この香ばしい香りも自家焙煎だからこそ味わえる醍醐味ですね。

ぺーバードリップで淹れる

中細挽きで淹れました。
(写真はMEDI)
挽いた瞬間、とても良い香りがします。

〇ポイント

ガスの通り道を作るためにも、蒸らしは重要です。
この蒸らしが不十分だと、ガスの通り道がなく、珈琲豆表面から噴き出してしまい、雑味のもととなります。
はじめは少しずつお湯を垂らして、全体に行き渡るようにします。
全体に行き渡らないと、ガスの通り道が作られないので、注意が必要です。

蒸らしのために全体を湿らせる

豆の膨らみが、新鮮な豆の証拠。
自家焙煎ならではの楽しみですね。

中心から”の”の字を書くようにゆっくりと注ぐ

蒸らしが終われば、中心から”の”の字を書くようにゆっくりと注いでいきましょう。

全体に注ぐ

その後は、全体に行き渡るよう注いでいきます。

ドリップ完了

メキシコ産「クステペック」の味わい

MEDI

甘い香りが特徴です。
味わいも、果実の甘酸っぱさが際立っており、まるでフレーバーティーのような味わいです。
香ばしさと甘酸っぱさを両立させながら、後味はすっきりしており、クセはありません。
もしかしたら珈琲のイメージが変わるかもしれませんよ。

DARK

落ち着く良い香りです。
軽い苦みが感じられ、酸味はありません。ただ、その中にも甘みは残っており、苦みと甘みが非常にバランスよく混在しています。
飲み口はすっきりしており、何杯でも飲めるような爽やかな味わいです。

まとめ

メキシコ産「クステペック」は、
MEDIの場合は、甘酸っぱさを。DARKの場合は、そのバランスを楽しめる珈琲です。
珈琲のイメージを覆す、そんな可能性のある珈琲です。
是非、ご参考ください。

Kubo

Kubo

勤務していた喫茶店は自家焙煎の店舗であり、試飲をしてレビューをしておりました。
自らもイベントで自家焙煎珈琲の出店や珈琲教室の講師もしておりました。

【経歴】
 喫茶店勤務の後、移動カフェを開業
 自家焙煎珈琲をイベントで出店しておりました。
 現在は、プロコーチおよびWebライターとして活動中